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人のことはひとのこと    なんだろうけれど。
2008/03/10(Mon)
 出勤時によく見かける子がいる。 年齢は3~4歳くらいか。男の子だ。
自分の息子がそのくらいの年齢だったら微妙な年齢差もよくわかったものだが、最近さっぱり小さな子の年齢がわからなくなってしまった。

最初に気づいたのは、冬本番の頃。赤とグレー2色で仕立てて4つボンボンがついたまるで西洋のカーニバルかなにかのような帽子に目がとまった。 可愛いけれど、個性的な服装だなと思った。 その子は誰にも手を引かれるわけでもなく、会社最寄の駅の階段をてこてこと上っていた。 「こんな小さな子が一人で電車にのるわけないけれど、お母さんはいないのかしら?」と思ったのがきっかけだったと思う。 階段をのぼりきらないうちに 子供が後ろを振り返り誰かを待っている様子だった。 子供と一緒だとは思えないほど表情を変えない母親と思える女性が子供が待っていても声をかけるでもなくマイペースで階段を上っていた。 子供の帽子はとても目立つ。ある時は引きずられるように手を引っ張られ、ある時はとても一緒に歩いているとは思えないほど 後ろに子供がいるという状態で、とても不思議な気がした。 息子が小さかったときは、一緒に出かけるというのは私にとってとてもうれしい出来事であるとともに、息子にずっと意識を集中している時間だったし、よく話しかけていたから。

 そのうちに子供が楽しそうな目をして話しかけるのに、母と思える人が返事をほとんどしないし、したとしても必ず楽しそうでないどちらかというと仏頂面なことにも気がついた。  どうしてなんだろう。

 それから少しの間私は利用する電車が1本遅くなりあまりその子を見かけなくなった。

数日前、電車に乗っていると、一人でドアの前にぽつんと立っている男の子がいた。 鼻のまわりに黄色のガビガビがついていて、野球帽のひさしを後ろ向きにかぶっている。 キョロンとした目でくるりくるりと回りを見回して、今にもにっこりしそうな顔。 ところが、母親らしい人がいないのだ。 たぶん一番近い女性は私なので、見ようによっては私が母親とも見えるかもしれない。 「こんな小さな子が一人でこの時間に電車に乗るわけないんだけれどな」と思っていたら降りる駅についた。
 どこからかすっと女性がやってきてその子の隣に立った。 子供はうれしそうに女性に話しかけるのだが、女性はあまりちゃんと返事をしない。そのうちに、人の背の高さを long という子にlongじゃない tallだと日本語で話しかけていた。 子供の発音がこなれていたので、もしかしたらハーフなのかしら?と思ったりした。 二人は英語と日本語を混ぜて話していた。そうして階段を上るときになって、 「ああ、あの子だ」と気がついた。 女の人に引きずられるように連れて行かれる姿を見て思い出した。

 今朝、私がのった車両にまたその子がいた。 またドアの前に所在なげに立って 回りの人をキョロリキョロリとみている。  お母さんは? と目で探すと、座席に座り 英会話の本を読んでいた。子供と母親は一言も言葉を交わさずに 私と同じ駅で乗り換えた。
 またもや、母親がひきずるように子供の手を引いて階段を下りて行ったのだが、子供が母親のスピードについていけず、手を引かれたまま転んで何段も引きずられた状態になった。 私は、「なんで、もう少し気をつけてやらないんだろう」と思いながら隣を通り過ぎた。 でも、子どもはそれで母親としゃべるきっかけになったようで、本当に顔を輝かせてにこにこして嬉しそうに母親の顔ばかり見ていた。

 子供の育て方にはそれぞれ信条というものがあるのだろうし、うちにはうちの、よそにはよその事情というものがあるのだろうけれど、私の目からみるとその子がとても不憫に思えて仕方がない。
 まだまだ小さくてお母さんと一緒にしゃべりたいことがたくさんあるだろうに、あの時間帯に出かけるということは、その後たぶん保育園に行くのだろうに。 この時間話さなかったら、次は夕方に会う時まで話せないのだろうに。 子供は、自分がどういう扱いを受けてもそれが不当なものだとわからないのではないかと思う。 なぜなら 見える世界がものすごく狭いから。
 その子の人懐っこい笑顔を見ると、 もっともっと喜ぶ顔をさせたいと思う。 でも、私が話しかけるのはたぶん越権行為だろうし、彼女には彼女(母らしき人)の考えがあるのかもしれない。 私は笑顔を胸の奥に隠して 花粉用マスクの内側で素知らぬ顔をしている。

 我が家の子育てこそが正しいなんて誰も言えないというのもよくわかっている。 10人いれば10人の子育てがある。 でも、今日は、階段で引きずられて転んでも泣かずに 母親らしき女性の顔の表情の変化を見逃すまいといわんばかりに、回りを見回すでもなく、その場にその女性しかいないがごとくにこにこしながらじっと女性の目だけを見ていたその子の顔が忘れられない。
 
 
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